「リゾートしらかみ」に乗る―2 半世紀前の思い出
不老ふ死温泉で一泊した後、再び「リゾートしらかみ」に乗ります。 この日の「リゾートしらかみ1号」充当はくまげら編成。 ディーゼルのキハ48系でハイブリッド車両ではありません。
ウェスパ椿山駅10:35発、暫く日本海に沿って走り10:49に深浦に到着、ここで上り「リゾートしらかみ2号」と交換するため約10分停車します。
深浦のホームからは日本海が望めます。
10:56、昨日乗車した青池編成の上り「リゾートしらかみ2号」がやって来ました。
深浦駅にはハチロクの時代に活躍していたターンテーブルの跡がありました。
10:59に深浦を発車すると、再び車窓に日本海が展開します。
この辺りから名所「千畳敷」海岸で、「リゾートしらかみ」の車内にはその案内放送が流れます。 また列車によっては眺望のために徐行運転をしています。
そんな海岸を眺めながら、予め予約していた「あわび五能線弁当」を頂くことにします。
味付けご飯の上にあわび煮ととびうお卵醤油漬けがたっぷり乗って、実に満足する味でした。
五能線では昼食を買う手段は車内販売しか無く、その車内販売も数量を保証していませんので、乗車日の前日に予約することをお勧めします。 因みにこの日は、ウェスパ椿山駅から乗車して直ぐ、車内販売の女性が席に届けてくださりました。 そのホスピタリティに感激しました。
11:47に鰺ケ沢を出発すると、車窓は雪景色に変わりました。
鰺ヶ沢からは津軽三味線の演奏者が乗車して来ます。五所川原までの24分間、津軽三味線の生演奏を体験できます。 独特の速いテンポで叩きつけるようにバチを弾き、「津軽じょんから節」など代表的な民謡を朗々と唄ってくださりました。
五能線の終点である川部駅には12:36に到着しますが、その直前の景色には懐かしい思い出があるため、前方を注視しましていました。
ここです! ここです!
約半世紀前の1969年、ハチロクを撮るためにここを訪れています。 それがこの写真、1969(昭和44)年4月1日の事でした。 リンゴ畑を横目に、ハチロクの混合列車がやって来ました。
この日のハチロクは58698。
列車先頭部が川部駅の場内信号機に差し掛かっている後姿。 蒸気の後にトラ3両、そしてハニフ含む客車4両、最後部はワムでしょうか、ワフでしょうか。
その懐かしい光景の中を、「リゾートしらかみ1号」が減速現示している川部駅第1場内信号機に差し掛かります。
第2場内信号は1番線入線注意現示です。
1番線に入線します。
川部駅が五能線147.137㎞の終点であることを示しています。
「リゾートしらかみ1号」はここで方向を変え、奥羽本線を弘前に向います。 弘前では弘南鉄道弘南線の7000系、元東急7000系を確認できました。
弘前駅で4分停車し、再び進行方向を変えます。 雪景色の中を青森に向けて快走します。
終着駅まで乗らず、新青森駅で下車、青森に向って遠ざかる「リゾート1号」を見送りました。
好天に恵まれ、素晴らしい五能線の旅を楽しめました。
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岩木山と津軽三味線はいいですね。(弘前の)民謡酒場は良いですよ。数年前に行ったらば入れ替え制になってしまっていたけれど、30年前は何回もステージを聞くことができました。津軽にはホッする何かがあります。
投稿: ぼっちぼち | 2017年4月 3日 (月) 20時35分
ぼっちぼちさま
岩木山、形の良い山ですよね。
民謡酒場ですか、良い体験をされていますね。
投稿: OER3001 | 2017年4月 3日 (月) 21時26分
50年前の撮影場所をピンポイントでよく特定されましたね。
都市部では建物が建て替わり、道路が整備され難しいですね。
投稿: ぬか屋 | 2017年4月 4日 (火) 08時19分
ぬか屋さま
半世紀前この場所、実は、きぬやまスカンクさまの先導で訪れました。 2週間ほどの東北、北海道蒸機撮影旅行の最終行程だったので疲れていたことを思い出します。
投稿: OER3001 | 2017年4月 4日 (火) 09時38分