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2017年11月

2017年11月26日 (日)

キッズデザイン賞

恐らくその認知度はまだ決して高くはないものと思いますが、第11回となる2017年、最高賞である内閣総理大臣賞を鉄道車両が受賞しました。 西武鉄道40000系車両です。http://www.meti.go.jp/press/2017/09/20170929009/20170929009.html

今般OER3001氏は縁あって、キッズデザイン協議会主催の見学会に参加することができました。

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見学会の場所は小手指車両基地。 初冬の青空の下、特製ヘッドマークを掲げた40004編成が出迎えてくれました。

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一般に鉄道ファンが鉄道車両を語る時、外観やメカニズムの視点が中心になることが多いと思いますが、今回の見学会は利用客視点からみたソフトウェアが中心です。 従って、例えば台車や床下機器に関しては、ここでは取り上げません。 と言いながら、先頭車の空気ばね式ボルスタレス・モノリンク式軸箱支持、Zリンク式のSS185T台車だけちらりと。

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利用客がプラットホームで目にするのは乗降口である側扉部分。 ベビーカーや車椅子の乗客に、その乗り口が判別しやすいデザインです。

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最大の特徴が、池袋方先頭車両の10号車(新宿線では本川越方となりますが)に設けられたパートナーゾーンと称する空間。 なぜ10号車だけかって? 東京メトロ、東急線への直通運転にも供されるため、女性専用車の位置との関係から10号車のみになったとのこと。 車体中央に軽く腰掛けることができるシートを設け、その前に乳幼児を乗せたベビーカーを止められる。 子どもは低い位置まで開口された側窓から外を眺めることができます。 併せて車椅子の固定装置も設けられています。

見学者が多くて、これ以上の広角で撮影できなかったのが残念です。

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その部分の外観は、ピクトグラムと共に側窓周囲を黄色くして表示しています。(下の写真は営業中の列車)

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客室はロングシートとクロスシートの切り替えタイプ。 

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乗務員室からの一斉制御の他、各車毎にクロスシートへの切り替えも可能です。 クロスシート利用時には、PC、スマホ等の利用に便利なAC100Vコンセントが設けられています。

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天井に目を向けると、LEDの室内灯位置が、従来の車両に比べて中央に寄っています。 ロングシート時、座客の読書や新聞を見るのには少々不安です。

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つり革形状も、30000系から使用されているものですが、色調がライトパープルになっているのが目新しい。 優先座席部分は握り部位置が低くされています。

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空気清浄器としてシャープ製プラズマクラスターも備え、快適な車内空間が提供されるようです。

一方、4号車には車椅子対応のトイレが設けられています。 

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おむつ交換シートはコンビ製とのことでした。

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さて、10両編成で最大の特徴であるパートナーゾーンが設けられた10号車の乗客が、おむつ交換でトイレを利用するとき、4号車まで120メートル近い車内移動を余儀なくされることに問題提起されましたが・・・、なるほど、トイレの汚物を抜き取る地上設備が、7両編成の特急車両ニューレッドアローに合わせてあり、これに合致させる必要があったと。 納得しつつも、利用客視点では今後の課題ですね。

この40000系車両の開発に当たっては、そのコンセプト策定に向けて女性4名、男性2名の車両技術を知らない社員たちと、車両部門とでプロジェクトチームを構成して臨んだとのことです。 その成果で、従来の発想とは違った、これまでにない電車が実現できたようです。

受賞ヘッドマークを掲げて、暫く営業運転に供されるとのことです。

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充分な説明を受けながら、充実した見学をされて頂くことができました。 車両基地を後にする前に全景をとカメラを構えたとき、怪しい雲が垂れ込めてしまいました。

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その隣を丁度、池袋に向かう40000系が・・・!

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最後に補足ですが、キッズデザイン賞のヘッドマークを掲げて走る40000系、運転することができます。 豊島園に誕生した新しいのりもの、チャレンジトレイン、軌間520mmの楽しいのりものです。

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入園料は大人1,000円、子ども500円ですが、チャレンジトレインに乗るためには400円の利用料が必要です。 大人4,200円、子ども3,200円ののりもの一日券を買えば、その他ののりものが乗り放題。 童心に帰って一度訪れては如何でしょう。

この度の見学会に多大なお心遣いとご対応を頂きました西武鉄道さま、川崎重工さま、キッズデザイン協議会の皆さまに、厚く御礼申し上げます。

2017年11月17日 (金)

電車がいるビル

池袋駅は西武が東、東武が西と、なんか反対なのが可笑しいです。 西部鉄道と東部鉄道ではない証拠か?

そんなことはどうでも良いですが、その西武の東口を出て数分の所、道路に面したビルの中に電車の顔が! 西武鉄道2000系クハ2098と京浜急行800系デハ812-6です。 本年完成した藤久ビル東5号館です。

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2両の奥には東急電鉄7700系デハ7702(元7046)まで。 

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電車を見渡せる空間は喫茶スペースになっていて、鉄道グッズなども展示販売されています。

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このビルは、後藤文男さんが経営する企業のもので、ビル入り口には鉄道車両の製造銘鈑と同じサイズ・形状のプレートが取り付けられています。

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このプレートの反対側には、エンドウ、カツミの16番ゲージ模型とともに、展示されている電車について解説されています。

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このビル14階に設けられたギャラリー路草で、オーナー後藤文男さんの写真展「ファンタスティックトラム」が始まりました。

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1978年1月に初めて訪れたイングランド北西部、アイリッシュ海に面する街ブラックプールに魅かれ、以来数回に渡り取材してきた路面電車の写真。 

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作品一つづつ、オーナーから撮影時の思い出も併せてご説明頂けました。 作品は一部の大型パネルは別としてすべて、オーナー自らインクジェットプリンターでプリントしたものだそうで、これもまた素晴らしいことです。

時の過ぎるのも忘れて見入った写真展、会場を後にしたときはすっかり日も沈んで夜の入り口。

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暗くなった街に、西武と京急の電車が輝いていました。

2017年11月16日 (木)

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どうせ、曲げてサフェーサーかけてヤスってという工程でごまかしが効きますから・・・としてペーパーで作っているスカート。 ほぼできました。

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床板への取り付けに3×5真鍮アングル材を裏に接着、全体に瞬間接着剤を塗って固め、裏面にはエポキシをしっかり塗って。 金ヤスリと耐水ペーパーで何回かの整形を経て、サーフェーサーを吹いてここまでできました。

最近の車両のスカートは、下端にRが付いているものが多くなり手間がかかります。

2017年11月13日 (月)

スカート作っています。

スカートを作っているとは言っても、縫っている訳ではありません。 ペーパー製です。 結構複雑な展開なので罫書きも大変。 2組に微妙な差があるのはご愛嬌ということに。 どうせ、曲げてサフェーサーかけてヤスってという工程でごまかしが効きますから。

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ペーパー製のスカートですが、これを取り付けるベースは真鍮。 ペーパー製床板に、床下機器取り付け板ともども真鍮です。 導入したてのサーキュラソーが大活躍です。

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床下機器がまた手間。 何一つとして市販パーツが使えそうにありませんので手作りです。

2017年11月11日 (土)

小田急ロマンスカー60年

本年は、1957(昭和32)年の3000形SE車の就役から60年目いうことで、さまざまな取り組みが行われていますが、新宿駅の特急ホーム壁面には、歴代の特急車両が描かれています。

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先ずはその一番目、3000形は前述の通り1957(昭和32)年の登場です。 小田急の特急は1948(昭和23)年から、1910形で始められ、その後車両は1700形(昭和26)年、2300形(1955(昭和30)年)が登場して世代交代をしてきましたが、新時代に突入した3000形はSuper Expressとの意を込めてSE車と名付けられました。

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さらに高まる特急需要に応えて誕生したのが3100形NSE、1963(昭和38)年の誕生です。

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1980(昭和55)年には7000形が誕生し、Luxury Super Express、LSEと名付けられました。

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1987(昭和62)年には7000形を基本としつつ、当時の流行で客席を一段高くしたハイデッカー構造の10000形HiSEが登場します。

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一方、国鉄時代から気動車で乗り入れていた御殿場線直通列車は、SE車を短縮編成化改造したSSEで行っていたものを、JR東海との相互乗り入れとするために共通規格のボギー車両を用意することになり、1991(平成3)年に登場するのが20000形RSEでした。 10000形HiSE同様のハイデッカー車体、中間車2両は小田急初の2階建てとなり、JRのグリーン車対応となりました。

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この時までは_SEという愛称が付いていたロマンスカーですが、1996(平成8)年登場の30000形はSuperではなくExcellentとされ、EXEという前面展望が考慮されない車両になってしまいました。

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6+4両の10両編成として、箱根特急と江の島特急を併結する運用などで乗客に歓迎されてはいたものの、ロマンスカーブランドのフラッグシップ車両としては、いま一つ魅力に欠けるものでした。

そこで岡部憲明氏にデザインを依頼、大胆な発想と車体傾斜装置などの新しい技術も導入して、2005(平成17)年に誕生したのが50000形VSEです。 名実ともにフラッグシップロマンスカーとなりました。

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ロマンスカーの地下鉄千代田線乗り入れ計画が発表され、地下鉄乗り入れ車両の要求事項に対応した設計とされて2008(平成20)年に登場したのが、60000形MSE。MはMulti、通勤と観光の両用途に対応できるものとして、VSE同様に岡部憲明氏がデザインを担当しました。

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現在までのロマンスカーの形式としてはここまでですが、その次には2017(平成29)年からリニューアルされつつあるEXE-αも描かれています。 残念なことに台車の描写がイマイチです。

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そして来年2018(平成30)年春に予定される新型ロマンスカーを告知して、この壁画は終わっています。

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その横をいま、フラッグシップロマンスカーVSEが、箱根路に旅立って行きます。

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発表されている新型ロマンスカー、70000形にはどんな愛称が付けられるのでしょうか。

2017年11月 8日 (水)

毎日報道される

小田急線相武台前駅。 悲惨な事件で毎日のように報道されている場所です。

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この駅を出て、線路の北側を座間方面に歩きます。 途中で左折、踏切を渡って線路の南側を進むと公園があります。 緑ヶ丘第2公園です。 ここからはこんな感じで通り過ぎる下りのVSEを見ることができます。

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上り急行の8000形が来ました。 この右手の青いビニールシートに気づきますか?

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もう少し下り方向に移動して線路向こうを見ると・・・

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ここが悲惨な事件の現場となったアパート、警察車両が止まっています。 手前はサクラの木です。

ここからさらに下り方向に歩くと、線路をオーバークロスする道路に出ます。 春にはこのような眺めが楽しめます。

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しかし立冬を迎えた今は・・・

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線路に並行する道路に目をやれば、今も警察車両が止まり、黄色い規制テープで通行ができなくなっています。 報道関係のクルマもいます。

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さらに近付いてみると、規制する警察官の前に三脚を構えた人と取材の女性記者でしょうか。

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この位置から春に撮ったのが次の写真。 穏やかな場所でした。

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迂回してこの先に行って、振り返ればこんな感じ。 報道関係者を乗せた黒塗りの車が規制線の前で待機。 その横を事件とは一切関係なしと言う感じで通り過ぎる電車。

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10代、20代の女性8人と20代男性1人の遺体を隠していたという容疑者。 こんな気味悪い輩がこの沿線に居たことが何とも虚しい。 何と憎い男か。 一刻も早く極刑にして欲しいと思います。 犠牲になった方がたのご冥福をお祈りします。

2017年11月 5日 (日)

電動工具活躍

サーキュラソー導入より遥か前から、テーブルドリルを導入して常用しています。

これはその活用の証です。

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サーキュラソーで切断した1t 真鍮板、床下機器取り付け板になりますが、床板にビス止めする2φ穴。 床板との間に1t 真鍮板片を挟んでいるので2t となります。 

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気持ち良い穴あけ作業の後に出る、キラキラの切粉。 仕事の成果が確認できる快感です。

2017年11月 4日 (土)

設備投資しました。

鉄道模型製作の効率化を図るため、設備投資しました。

丸鋸盤「ミニサーキュラソーテーブル」です。 先般の合運時に開催されたBB氏とH5氏の工作教室でご披露頂いた道具でした。 近所のホームセンター等複数店舗を見て回りましたが、結局Amazonで買うのが一番安く入手できるようです。

楽しくて早速試してみました。

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1t、30㎜幅の真鍮板、7.5mm長で切り出しました。

調子が良いので112mm長に切断、一気に8両分の床下機器取り付け板ができました。

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10両編成を製作中ですから、今回の設備投資は単に切断するという工程だけのものでも、その効果は抜群です。 こんなに効率が良いのなら、もっと早く導入しておくべきだったと思う方も多い筈です。 まだこれを使っていない方には是非お勧めします。

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