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2020年7月20日 (月)

今日の一枚 No.61

今日は台車。 しかも世界に1両分(2台)しかない希少品種です。 形式はMD101と称する三菱重工製。 小田急2200形の2207と2211で、それぞれ一定期間使用されていました。

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台車枠の中央部が下がった形状は、当時では珍しいもので、揺れ枕吊が長く、枕ばねは上下に長いのが左右2本。 扶桑(住友)のゲルリッツ台車の軸ばねを逆さまにしたように、軸箱左右の軸ばね下を板ばねで繋ぐ構造でした。

この台車の2211に乗った記憶では、アルストム型のFS203に比べて上下動が大きく、加速時にはギア音なのかグウォーンと渋い音が聞こえていた記憶があります。

戦後、各社が高速電車用台車の研究開発に取り組みましたが、三菱重工の台車は後世に続くことはありませんでした。

 

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コメント

これはこれは珍しい台車を拝見しました。軸箱の下に板バネが配置された台車は初めて見ました。左右非対称に見えるのは右側にブレークシリンダが付いているからでしょうか?

 この台車は一度だけ見たことがあります。写真も撮れていないし、短い時間なので軸箱の下に板バネがあるのは気付きませんでした。走行音がかなり独特(2200形よりうるさい)だったのは覚えています。三菱の台車だから、もしかしたら駆動装置はWNカルダンだったのかも知れませんね。

ぼっちぼち さま
実車がHSC-D制動でトラックブレーキだったので、ブレーキシリンダーは台車にと言う事だったようです。

モハメイドペーパー さま
師匠でも写真を撮られていなかったとは驚きです。 詳細な資料を確認できないのですが、この台車は平行カルダン仕様となっていますので、元々直角カルダンの2200型に試用して、後の2220形がMN駆動になったのでしょうかね。

画像で視る限り台枠はバネ作用しますが軸箱(車軸)に対しては
バネ作用して無いみたいで大丈夫ですかね。

不義な構造の台車ですね、下部の板バネは軸箱に繋がってるように見えますので、「逆ゲルリッツ式」とでも言いますか。イギリスのトラムに似たような構造の台車がありますが、ツリカケ式です。

ぬか屋 さま
乗り心地はアルストムFS203に比して少々硬いような気がしましたよ。結局この構造はこれ一台で終わったので、採用する事業者が居なかったということです。


Cedar さま
仰る通り、まさに逆ゲルリッツ式です。何だか不格好な台車だなと思っていましたが、もっと良く、撫でまわすように観察しておけば良かったです。

軸箱が板バネとつながっていて、そこからコイルバネを経て台車枠に荷重が伝わるのだと思います。軸箱の下に板バネを置くのはフランスの電機の台車でよく見ます。日本の蒸機も8620形までは下バネ式だったはず。

モハメイドペーパー さま
解説ありがとうございます。 それにしてもこの台車、パーツが多くてメンテナンスが大変そうですね。 そんなこともあって採用しなかったのでしょうね。

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