振り子試験車両
1970(昭和45)年10月31日。 この日、振り子試験車登場という情報から、大野工場を訪問しました。 未だ学生だったこの時代、工場事務所に「電車が見たい」と言って記帳するだけで、構内に入れてくれたことが今になっては信じられません。 立ち入り禁止エリアの説明を受けた後は、貸与された黄色い帽子をかぶって 自由に歩けました。
お目当ての振り子試験車となったクハ1658は庫の中での試験中でしたが、ロイヤルブルー1色となった姿はなんとか顔だけ撮ることができました。
最大のポイントはその台車。 FS080と言う住友金属製の台車には、“運輸省補助金交付対象物件”としっかり表示されていました。
その台車も庫内のスペースの制約から、真横からは撮れず残念。 ここで車体傾斜試験を実施中で、ボルスターアンカーが上がったり下がったりする光景が面白かったことを思い出します。
本線での試験走行は終電後の深夜に行われたようで、その姿をこの目で確認することはできませんでしたが、早速模型の世界でで試験走行することにして、屋根板使用のペーパー車体として製作。 当時の住居でベランダ手摺に載せて撮影したことから、都合良く内側に傾斜してくれています。
あれこれ考えて、曲線で台車がセンターピン中心に回転する動作を、車体傾斜に直結する運動にする方法を考案。 実際に750R程度の曲線で2度ほど傾斜するようになった次第でした。
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