あらためてLSEについて
1980年に訪問した、軌間1メートルのルツェルン・シュタンス・エンゲルベルグ鉄道(LSE )について取り上げたいと思います。
チューリッヒで朝を迎えたOER3001氏は、家内の友人の友人であるスイス人・ヨーゼフさんのご厚意で、彼のクルマで山岳リゾート地であるエンゲルベルグに連れて行ってもらいました。
既に雪が降って気温は2,3℃だったのではないかと思います。街中で彼を撮ったとき、時計は12:45を示しています。 サウザーと発音していたように思いますが、ワインになる直前という実に旨いグレープジュースとともに昼食。 暫し街歩きを楽しみました。
本来ならまた彼のクルマにと言うところなのですが・・・、これを目にしてしまったOER3001氏は「あれに乗りたい!」と我が儘を言ってしまいます。 この建物の右側が、ホテルを併設した駅となっています。
快く我が儘を受け入れてくれたヨーゼフには、麓のルツェルンで待ってもらうことにして、晴れてLSE乗車となりました。 プラットホームには3両編成が停車していて、山の上方向は1,2等合造制御付随車です。
中間に2等車
先頭が制御電動客車
なのですが、これが凄い。 真横から台車を観察しました。(画像クリックで拡大できます)車輪間にラック用の歯車が見えます。 LSEの最大勾配はラック区間で261‰、粘着区間で56‰というのだから驚き。
こんな運転台で操るのです。 見たかったけど、OER3001氏が買った乗車券は生意気にも1等なので、最後部車両のため走行中の様子は見られませんでした。
生憎天候が悪化、暗くなってから走り出しました。 幸いにも乗客が我々以外に居なかったので、寒い中窓開けて撮れました。
後ろを見れば、下ってきた勾配の急な姿が確認できます。
先頭車両が立てる音が僅かに聞こえてきました。 行く先もラック区間が続きます。
箱根登山鉄道を思い出す光景ではありませんか。
下りてきたここが、どうも最大勾配261‰区間だったようです。 Obermattという場所のようです。
粘着区間に入って何度か斯様な交換を重ね、終点ルツェルンまでの1時間弱を楽しみました。
こんな魅力的な鉄道に出会って興奮、再訪の折には山に向かってみたいと思っていたのですが、LSEは今、スイス国鉄の メーターゲージ、ブリューニック線を譲受してツェントラル鉄道(Zentralbahn )と名前を変えているとのこと。
そして、オーバーマットー グリューネンヴァルト間にあった261‰区間の勾配緩和と所要時間短縮、輸送力増強を図るために、全長4030m、最急勾配105‰のエンゲルベルグトンネルの新線に移行したようです。
少々魅力低下したようですが、機会あれば再訪したいものです。
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スイスのメータゲージは良いですね。何度かしか乗ったことはありませんが、いまも書籍棚の一角にRhBの2等客車を展示して楽しんでいます。
投稿: ぼっちぼち | 2020年10月13日 (火) 15時51分
ぼっちぼち さま
はい、好きですね。RhBの2等客車って機関車は? 小さなレイアウト作りましょう!
投稿: OER3001 | 2020年10月13日 (火) 21時49分
運転台の画像を観て右側通行なのに日本と同じ左側なのでアレ?と思い
同じ様な運転台を持つリギ鉄道や瑞西の車両の画像をチェックしたら日本と違い点対称
で無い事にLSEの画像を観て今気がつきました。
投稿: ぬか屋 | 2020年10月13日 (火) 23時29分
ぬか屋 さま
スイスの鉄道は、一部区間を除いて原則左側通行、日本と同じですよ。
投稿: OER3001 | 2020年10月13日 (火) 23時47分