しばうら鉄道工学ギャラリー
東京ビッグサイトでの展示会視察後、夕刻からの予定まで時間があったので、ゆりかもめ新豊洲駅を下車。豊洲方面に向かって軌道の右側を歩くと直ぐ、芝浦工業大学附属中学高等学校の校舎が目に入ります。自動連結器や車輪が並べられた壁面の中が、「しばうら鉄道工学ギャラリー」です。
2017年4月、芝浦工業大学附属中学高等学校の開校に伴い、大学図書館の保存資料等を中心に「テクノロジーギャラリー」構想・計画の基にオープンした施設です。附属中高の前身が、旧鉄道省が設置した東京鉄道中学であり、鉄道とは非常に縁が深いのです。
学校の門を入り、受付で記帳して入校許可証をもらって入場する仕組みです。開館日はWebで確認するのが良いでしょう。
展示室の外には200系新幹線の「鼻」が置かれ、その左にはこんな歯車が展示されていました。
1954年に直角カルダンで登場した小田急2200形のスパイラルベベルギア(曲がり歯傘歯車)で、米国Gleason社のNo.26 Hypoid Generatorで切削され、Tocco社の高周波焼き入れ装置で熱処理されたという、当時の最高技術によって誕生したとのこと。
廊下に向かったウインドウに、菊池文雄氏の模型作品が並べられていました。OER3001氏が小学生の頃、「模型とラジオ」誌に“〇〇形の作り方”を書かれていらした方は、東芝にお勤めだったのですね。
0系新幹線と921形総合試験車。
ED45かな? 交流電機が牽く“タバコのパッケージ”で作った貨車や当時の人気車両が見られました。
OER3001氏にとっては何よりもSE車。パーツ類が少なかった時代に苦労して製作しておられます。
名鉄パノラマカーも。背後の近鉄ビスタカーも、少年にはハードルが高すぎる存在でした。
展示室内に入ると結構な広さ。中央に実物運転台が置かれ、Nゲージが運転できるようです。
シーナリーなどは稚拙ですが、実はここの生徒たちによる鉄道研究部では、毎年のようにその種の競技で優れた賞を受賞しているのです。
残念ながらくつろぐことはできませんが、窓辺にはリクライニングシートやボックス形シートも並んでいます。
展示品を具に見れば、歴史上貴重な資料であることがわかります。
わざわざここだけを訪問するには少々物足りない気もしますが、序でに立ち寄ってみる価値は相当大きい施設でした。
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