Nostalgie Istanbul Orient Express に乗る
天気に恵まれた平日の昼下がり、あの“Nostalgie Istanbul Orient Express”に乗車しました。
乗車車両はコート・ダジュール型とされる1928年製のNo.4158、定員28名の客車。
1988(昭和63)年、フジテレビの企画で「オリエント急行’88」として日本国内を走りました。その初日は上野からD51 489が牽引するというので撮影に向かいましたが案の定どこも凄い人・ひと・ヒトの中、辛うじてこんな写真を。
尾久からの回送時にNo.4158を捉えていました。この時は日が差していたのに・・・(涙)。
3か月かけて日本全国をクルーズトレインとして走行した後、翌年に帰還しています。車内にはルネ・ラリック(René Lalique、19世紀から20世紀のフランスのガラス工芸家、金細工師、宝飾デザイナー)によるアール・デコの装飾が施されていることから2004(平成16)年に再来日、箱根ラリック美術館の特別展示「ル・トラン」となっています。
乗車には飲み物とデザートがセットとなる「乗車券」を購入する必要があります。事前予約はできません。
近年、日本の鉄道車両のデザインで活躍(?)する某氏の、車体にベタベタアルファベットを並べるのとは違って、気品ある標記は良いですね。
車両中央部にはワゴン・リのエンブレムが堂々と。
車両全景も何とか撮れる空間が良いです。
ルネ・ラリックによるアール・デコの装飾が施された車内、M岡デザイナーとは違い見事なものです。
この日、OER3001氏夫妻はこのテーブルに。
「オリエント急行’88」の時には大宮まで追いかけ、ホーム停車中に客車を見学しました。
車内のテーブルランプやテーブルセットに憧れたものでした。
その車内を愉しんで驚いたのは、製造された時代にはまだプラスねじが無かった筈。使われているマイナスねじの方向が水平に保たれていたこと。
アール・デコの装飾に加えて、車内のこんな所にまで神経を尖らせて製造された車両だったとは!
見事な空間で、“到着時刻”までの40分間をゆったりと過ごすことができました。
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