鉄道(第三セクター)

2023年9月 6日 (水)

続:宇都宮ライトレール

大いに魅力を感じた宇都宮ライトレール、GKデザイングループが VI(ヴィジュアルデザイン)、車両から停留場等のトータルデザインを担当していることを知っていたので、できるだけ多面的に観察して来ました。

対向式の停留場(駅東公園前)の様子です。

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乗降口のレール面高さは30センチ。ホームとの段差はゼロ。ベビーカーも車椅子もそのまま通れます。

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乗務員室背後には車椅子の固定具が備えられていました。

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運転席背面の案会表示は液晶パネルでしょうか、多言語表示でした。

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まだ夏のような陽射しの時間帯だったこともありますが、窓も大きく明るい車内です。

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つり手はGKインダストリアルデザインによる“GM型つり手”と言うものらしい。

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宇都宮駅東口から発車間際に乗った車両は進行3両目HU311-Aだったので、連接部を通して先頭車両のHU311-Bが見通せます。

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曲線部では連接部の動きに目が行きます。

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乗降口の床面より5センチほど高くなった床面に、VIのイエローをポイントにデザインされた座席が設けられています。

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乗降にはICカードが推奨されており、乗車時は下方、降車時は上方にタッチします。

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冬季には、押しボタンによる開扉になるようです。

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ファンとして気になるのは運転席。天井には扇風機が2台も。

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サイドミラーは室内に設置されているので、模型化には良いですね。

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制御は左手ワンハンドルですが、クルマのシフトレバーのように丸いだけ。

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足元にフットスイッチが3組ありましたが、何のスイッチだろう? 警音、前照灯切換、それと??

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気になったのは電車線ですが、道路中央に建てられた鋼管柱から可動ブラケットによる直接吊架式が主体。一部区間ではシンプルカテナリーもありました。

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停留場のデザインも統一されていています。

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これは終点の芳賀・高根沢工業団地駅ですが、何処の停留場も統一されたデザインです。

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上屋は木材だったのかどうか? シンボルカラーのイエローとマッチしているように感じます。

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ベンチには地元産の大谷石(軽石凝灰岩)が使われています。

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大谷石は待合室・トイレの外壁(清原地区市民センター前)にも利用され、サイン表示も含めて気持ちの良い施設でした。

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出来立てのLRT、多くの方々に愛されることを願っています。

 

2023年9月 4日 (月)

宇都宮ライトレール

8月26日に開業した宇都宮ライトレール。早々に行って見たかったのですが、開業時の混雑も治まりかけると見た、開業6日目の9月1日に訪問しました。

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 VI(ヴィジュアルデザイン)、車両から停留場等のトータルデザインは、OER3001氏が懇意にしている方も居るGKデザイングループが担当しています。

軌間1,067mm、直流電圧750Vで走る車両はHU300形、芳賀町(H)と宇都宮(U)の3両連結ということが由来だそうです。構造はいわゆるブレーメン形といわれる3車体3台車方式で、宇都宮方からHU300-A、HU300-C、HU300-Bの順。

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模型製作意欲が湧いてきた時に備えて、できるだけディテールも観察、取材しておきました。手前からHU300-A、HU300-C、HU300-Bの順。

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左右の車輪を結ぶ車軸の無い超低床電車と言うだけに、ホームからの段差も一切なく乗り降りしやすく快適な車両でした。

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停留場などの施設も心地良く、ファンになってしまいました。

 

 

2023年4月25日 (火)

紀勢本線の旅

紀勢本線は、関西本線亀山駅から紀伊半島を一周し、和歌山市に至る全長384.2kmの路線。紆余曲折を経て全通は1959(昭和34)年7月15日と、比較的新しい路線。路線名に「本線」が付く幹線ながら、非電化区間、単線区間もあり、半島南部の新宮-白浜間は1日2000人以下の輸送密度であるとして、廃線も視野に関係自治体との議論が進む可能性があると報じられているようです。

その紀勢本線の旅は今回が初めて。新大阪発の特急「くろしお」で紀勢本線に入ったのは和歌山駅なので、正確には紀勢本線の和歌山-和歌山市間3.3kmは未乗車となります。

白浜での観光を終え、再び紀勢本線に乗ります。

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白浜駅停車場中心は275K360Mであると、プラットホーム側壁に表示されていました。

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歴史を感じる古レール製のホーム上屋、形状が独特で風格を感じます。

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この日も何やら途中であったようで、4分ほど遅れてパンダ編成の「くろしお1号」 が到着です。

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本州最南端の紀伊半島、その風景を楽しみます。

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車窓には気持ち良い風景が続きます。

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日本の捕鯨発祥の地にある太地町の太地駅を通過、一日平均乗車人員は100人に満たないということです。

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「くろしお1号」はJR西日本とJR東海の接続駅である新宮まで行きますが、紀伊勝浦で下車。パンダを見送りました。

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紀伊勝浦駅には驚かされました。期待していた売店も無い! あるのは観光案内所だけ。みどりの窓口は2019年に営業終了し、一日平均乗客数は300人台だというのだから無理もないのか?? いやそれにしても観光客の一人としては誠に困りました。

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跨線橋は2006年に那智神社をイメージしたものになったと言うが・・・。

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不満を抱えつつ、ここ始発の特急「南紀6号」に乗ります。

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新型のハイブリッド気動車HC85系への置き換えが進む中、キハ85系に乗車しておくことも今回の目的。この貫通部も見納めになりますね。

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新宮を出て鵜殿を過ぎると車窓には、熊野市までの約22kmの海岸線、七里御浜が展開します。

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その後はいわゆる山線、いくつものトンネルを快速で抜け、松阪ではまるで第三セクターかと思うような、JR東海のキハ11-305を発見。

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次の停車駅は津って、子どもの頃から一番短い地名だと有名でした。あらためて車内のLED表示を見ても、「次は」と「津」の間はLED故障?とも思えるほど。

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その「津」はやっぱり近鉄イメージですよ。隣に近鉄を見ると安心します。

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紀勢本線の旅はここから亀山に至りますが「南紀6号」は、関西本線川原田まで旧国鉄伊勢線を継承した第三セクター伊勢鉄道の線路を進みます。高校の授業で「鈴鹿山に於いて、蜂、盗人を刺し殺しし・・・」があったことを思い出す「鈴鹿」が、こんな質素な高架駅だったとは驚きました。

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コンビナートの四日市を過ぎ、桑名で東急7000系発見! 近鉄傘下の養老鉄道で東急の車両を見るのは、知ってはいても何か違和感があります。

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その近鉄を横目に見つつ、名古屋の見慣れた光景へ。

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紀伊半島を一周したものの、紀勢本線は頭部分の亀山-津間15.5km、尻部分の和歌山-和歌山市間3.3kmが未走破となってしまいましたが良しとしましょう。

 

 

 

2022年3月25日 (金)

やっと三陸鉄道に

我が国初の第三セクター鉄道として1984(昭和59)年に誕生した三陸鉄道。一度は訪れてみたいと思いつつもなかなかその機会を得られないまま、度重なる災害と経営難にもかかわらず、3.11後には見事な復旧を果たし、JR山田線 釜石駅 - 宮古駅間の移管により、盛-久慈間をリアス線として営業している三陸鉄道。今回初めて、旧南リアス線区間の釜石から盛まで乗車することができました。

7:41発の盛行きは、JRから少し離れた元南リアス線のホームから発車します。

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右手に日本製鉄工場を見つつ、甲子川に架かる4連トラス橋梁に入って行く、後ろ姿を収めました。

 

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OER3001氏が乗る8:33発まで時間があるので、7:50発の久慈行きを見送りました。元JR山田線区間なので、JRホームからの発車して行きます。右前方の青いのはC58の専用庫。

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OER3001氏が乗る8:33発は、元JR山田線・宮古からの列車。8:29到着を構えていました。

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C58が庫から出てくる時、36-716がホームに入って来ました。

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直通列車は元JRのホームを利用します。いよいよここから乗車です。

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36-700形は2013(平成25)年から導入された車両で、乗車した36-716は、2019(令和元)年3月導入の新潟鉄鋼製最新バージョンの1両でした。

36701_706b (三陸鉄道HPより)

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車内には、地元釜石のラグビー選手の肖像とサインが掲示されていました。

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「唐丹」読みづらい「とうに」で交換しました。

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3.11被災の光景をこの目に刻むことも目的のひとつにしていましたが、こうして海岸線には堤防が構築され、陸側の殆どはまだ未整備状態の光景を目の当たりにして、ぱっぱり言葉を失います。

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それでも「小石浜」漁港のある地区の駅名を2009(平成21)年に「恋し浜」と改称。ホームに「幸せの鐘」設置や、待合室に来駅記念に地元「恋し浜ホタテ」の貝殻を絵馬にして吊るし、「願い」を掛けることができるなど、“恋愛パワースポット”にするなど、上客誘致に取り組んでいるのです。

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駅銘板にも「愛の磯辺」と。

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これが「幸せの鐘」、ついていたら列車は行ってしまいます。少なくとも1時間は、この世界を二人で独占できそうです。

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やがて列車は海辺から離れ、山間をトンネルで抜けていきます。

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このトンネルの右に流れる川(恐らく綾里川)、その先では滝になっていますね。

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49分の乗車を終え、9:21盛に到着です。

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盛に到着しましたが、ここから先へは乗客が乗ることができる列車も線路もありません。

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OER3001氏が乗ってきた36-716は、一番左の留置線に収容されて一休みとなりました。

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この先、あった筈の線路は無く、専用バスのみが走ることが出来るBRT専用道路になってしまいました。

 

 

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